先日、「話し方のレッスン」について、
次のようなご質問をいただきました。
↓ ↓
「抑揚って、そんなに大事ですか?」
というものです。
ご質問ありがとうございます
・・・そうですね、
結論から言うと、
とっても「大事」です。
ではなぜ大切なのかというと、
抑揚のある伝え方は、
棒読みでは得られない
「3つのこと」を
もたらしてくれるからです。
1: ずっと聞いていたいと思わせてしまう。
たとえば「落語」もその一つです。
舞台の上には一人の落語家さんしかいないのに
何人もの登場人物が現れて、やりとりが始まります。
話の場面は、どこにでもある日常の世界なのに
ぐいぐい引き込ませてしまうのは、
「抑揚」を存分に活かしているからです。
例えば、どうしようもなにことを「嘆いて」みたり
思いもよらない出来事にはしゃいで「大喜び」したり
ぐいぐい気持ちを掴まれてしまうのは、
「抑揚」の力が効いているからです。
そして、気持ちを掴まれたお客さまは、
もっと話を聞いていたくなってしまいます。
もし、あなたが話しているのに
目の前の人が退屈そうに
「あくび」
「内職」
「スマホ」
を始めたら、
ひょっとすると、「抑揚」が
追いついていないからかもしれません。
2 : あなたの想いを相手が受け取ってくれる。
目の前で話を聞いている人は、
話す言葉や内容だけでなく、
話す人から多くのひとを知ろうとしています。
例えば
あなたがどんな考えをもっているか
あなたが何を大事にしているのか
あなたが何を伝えようとしているのか
など、話す人から多くのことを感じとっています。
大げさな「抑揚」だとかえって、
「不自然な印象」を与えてしまうのですが、
気持ちにあった自然な「抑揚」は、
聞いている人に「熱意」や「誠意」を感じさせます。
「抑揚」は、話す人の魅力を上手に相手に伝えてくれます。
3 : 「本気」を引き出してくれる
「抑揚」が大切だと思う一番の理由は
抑揚を活かしながら話うちに、
話す人が「本気」になっていく。
ということです。
自分の言葉に気持ちを乗せて、
伝えれば伝えるほど、
話している本人が「本気」になっていくのです。
それほど「抑揚」は、気持を動かします。
聞いている人だけでなく、
話す人の気持ちをもかえていってしまいます。
「抑揚」は聞いている人のためのようでいて
実は、話している本人の「本気」を引き出してくれる。
それが「抑揚」の正体だと私は思っています。
お商売をする時はもちろん、
上司を説得したい時
同僚から賛同を得たい時
親から応援されたい時
あらゆる場面で
「抑揚」が叶えてくれます。
相手の心を動かすときには
「抑揚」の力を使うといいですね。