〜 「話す力」を発揮できる方法 〜
個人レッスンでは、まず「ご自身のことを語ってもらう」こと からスタートします。
とは言っても、話す内容を悩むことはありません。
例えば・・・
・いつも不思議と落ち着くことのできる大好きなカフェの話
・サラダからフルーツまで大好きなものばかりが並ぶお気に入りのランチ
・何か嫌なことがあった時に思い出す、心に残る映画のワンシーン など
そこには他人からの介入は一切なく、純粋に自分が夢中になって話せること。
悩まずに話せる気軽なお話を頂ければ第一ステージはクリアです。
一般的な「話し方レッスン」では、最初からこのような話を行うことはありません。
「え?そんなことで大丈夫なの?」
と思われるかもしれませんが、本レッスンで重要な「お腹に力が入る」という感覚を改めて感じてもらうためには欠かせない時間なのです。
「お腹に力が入る」ということは言葉に想いを乗せることが出来ている証拠。
”人は自分の心に従って話しをする時に、自然とお腹に力が入る” のです。
私自身、講師になる前に「話し方レッスン」を受講した経験があります。
そこでも「お腹に力を入れて」話すことを重要だと学習しましたが、それらは “スキル” としてのものであり「滑舌」や「発声」といった “テクニック” のレッスンからスタートしていくものでした。
しかし、これでだけでは、いわゆる”小手先”や”一過性”のものを学ぶに過ぎず一番重要なポイントを見落としがちです。
言葉に想いを乗せること。つまり“自然に”お腹に力が入ることをご自身で感じてもらうこと。
これこそが最初に行うべきことで、みなさんの誰にでもできることをまずはご理解頂きたいのです。
情報が溢れる時代になり私たちは自ら動かなくても、様々な情報に触れることができるようになりました。そこで基本でありながら最も重要な”心に従う”ということを忘れているうえに、ノウハウ本やテクニックの話が先行して上書きされてしまっていると私は感じています。
ではなぜ「心に従って話す」ことを、私たちは忘れてしまったのでしょうか?
それは「社会の中で生きている」からです。
そして、そこには「人との関係性」あるからです。
あなたがお勤めの方であればあなたには「上司」がいるはずです。上司との間には上下関係があります。
さらには「お客様」もいらっしゃいます。お客様との間には「立場」があります。
きっと人の良いあなたは、
「気に入られること」
「揉めないこと」
「好感をもたれること」
「評価されること」 など
多くのことを求められ、自分でも(無)意識に「それに応えたい」と感じているはずです。
それはあなたの「誇り」であり「素晴らしさ」なのですが、それと同時に「相手に合わせて話す」ことを、知らず知らずに身につけていくことに繋がっているのです。
そこに「上下関係」があると、言いだせず。
そこに「立場」があると、気持ちを押し込める。
そして、それらを繰り返すことで、人は「心に従って話す」ことを忘れていくのです。
ご自身のことを話してもらいながら「お腹に力が入る」話し方を思い出していただくセクションに正解はありません。ここで重要なことは、会話を通して「本来の自分」に戻っていただくこと。
遠回りに感じるかもしれませんが、これが一番の近道なのです。
好きなことを語ることから始まり、少しずつ内面を掘り下げていきます。
自分自身の内面に向き合っていただくということは、自分で自分を知るということです。
自分を知ることができることで、自分の好き・嫌い・喜び・不快 などの素直な感情と向き合うことに繋がり、自分で自分を応援できるようになります。
自分を応援することで「相手からどう思われるか?」という思いが強い「人が良すぎる自分」から解放され「自分はどうしたいのか?」という意識で話すようになり、自然とお腹に力を入れることができるようになります。
「滑舌」や「発声」のレッスンももちろん必要な要素ですが、まずは本来の自分を知ること。そうすることで、話し方にも自然に力が湧いてくるのです。
『Speakpotは「話し方レッスン」でありながら「カウンセリング」なんですね』などとよく言われます。
確かに近いものなのかもしれませんね。
あなたもまずはお悩み相談。お話することから始めてみませんか?